慢性化してしまった症状(関節炎、腱鞘炎、足底筋膜炎、アキレス腱鞘炎など)の治療の傾向として、PRP療法(自己多血小板血漿療法)が大変注目を浴びています。
自己治癒力を再活性化し、切開しないこの手術方法が高い効果を上げています。
なぜPRP療法は効果があるのかについて考えてみたいと思います。
血小板の機能とは?
- 止血作用
- 成長ホルモン分泌による組織修復効果
- 殺菌効果(黄色ブドウ球菌、大腸菌など)
などが挙げられます。
この中でもPRPの効果のミソである血小板から放出される成長ホルモンの作用について簡単に見ていきたいと思います。
VEGF | 血管内皮細胞の増殖 |
PDGF | 血管新生、組織修復 |
TGF-β | コラーゲンなど結合組織の合成促進 |
IGF | 細胞成長、タンパク合成の促進 |
簡単にまとめると損傷部位に対して直接的に働きかけて細胞増殖を促進、組織リモデリング(再構築)を促進させる効果があります。
もう一つは間接的に働きかけて血管新生(新しい血管をつくる)や細胞外基質産生させる。つまり損傷部が治りやすい環境を整えていると言えます。
このように様々な成長ホルモンが複合的に働くことで多面的に効果を発揮するわけです。